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Atlassian Community Event Tokyo #69 at フリー
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  • Atlassian Community Event Tokyo #69 at フリー

    イベント概要

    日程

    Jan 23, 2025  18:45-21:30

    会場

    フリー株式会社

    テーマ

    管理者必見!Confluence/JSM 全社導入展開、ナレッジマネジメント成功の秘訣 〜freee社の事例〜

    参加人数/登録人数

    49 / 71

    イベントサイト

    https://ace.atlassian.com/e/mwtgbr/

    発表内容

    タイトル

    登壇者

    スライド or 動画情報

    タイトル

    登壇者

    スライド or 動画情報

    • 全社導入のリアル:Jira Service ManagementとConfluenceによるfreee流ナレッジマネジメント

    • ツールは導入後が大切:Jira Service ManagementとConfluenceによるfreee流ナレッジマネジメントの苦労と工夫

    フリー株式会社

    稲村陽さん

    https://speakerdeck.com/yo_freee/jsm-quan-she-dao-ru-zhan-kai-naretuzimanezimentocheng-gong-nomi-jue

     

    フリーさんへの質問回答

    質問

    回答

    私の所属会社はJSMは未導入でJira(Software)とConfluenceを導入しています。
    JSMとConfluenceの組み合わせについて聞いてみたいです。特にJSMは利用できるがJira未導入で、
    Jiraも欲しくなるケース等があれば聞いてみたいです。

    JSMとConfluenceの組み合わせ:JSMのライセンスがあれば、Confluenceライセンスがなくてもナレッジ整備する(記事を書く)ことは可能なのですが、いかんせんエージェントだけに絞られるとなかなか運用として定着しないのではないかと思います。ナレッジ整備をカルチャーにして問い合わせを減らしていく上で、Confluenceと組み合わせて利用することは重要だと思います。

    JSMは利用できるがJira未導入で、Jiraも欲しくなるケース:ここは正直思い当たるものがありません。(私の解像度不足)

    id管理は何を使われててatrassian製品と連携されてますか

    atlassianアカウントは、フリーの自社製品であるBundle by freeeと連携しています。
    直接atlassianとは連携していませんが、IDPはOneLoginです。

    atlassian製品のサイトは1サイト運営でしょうか。
    1サイト運営なら、confluence閲覧権限管理はどう対応されてますか

    1サイト管理です。スペースや記事単位で、atlassianグループ(マネージャー、社員、チーム単位のものなど)を利用し閲覧権限を制御しています。
    会社としては、基本はオープンとしつつ、必要があるものに制限をかける、という思想です。

    最初にJiraを入れたときに、Jiraと比較した製品はありましたか。

    申し訳ありませんがわかりません。

    ユーザー管理、グループ管理の自動化はどのように実施していますか?

    自社製品であるBundle by freeeの自動化機能を利用しています。

    依頼や質問の粒度が人によりまちまちで、ヒアリングに時間を割くことがあります。
    初回の投稿内容の粒度を整えていただくために行なっている工夫などありますか?

    そこそこ頻度がある、カテゴライズができる質問に関しては、リクエストタイプやフォームによりあらかじめ記載してもらいたい事項を入力してもらうことで、起票後のラリーが減らせるのではないかと思います。
    また、起票後は、エージェントが一問一答で対応するのではなく、確認が必要なことはまとめてコメントを返してラリーを減らすよう教育しています。

    社内ルールが変わったときや、(ツール導入などにより)そもそもの手順が変わったときの周知・わかりやすいマニュアルの運用に苦労しています。
    (特に、稟議とワークフローなど、ルールを決めている部署やツールを運用している部署、など、複数部署が関わっているもの)どのように工夫してナレマネの運用を行っていますか?

    これは良くあるお話かと思います。「何か変更が生じたら必ずマニュアル等を修正し周知する」ということが定着するために大切なこととしては以下のようなことが挙げられると思います。
    ・マニュアルのオーナーチーム(担当者)を明確にする。カッコ書きにあるように、複数にまたがる場合でも窓口となるチームを定めてもらう
    ・マニュアルそのものをなるべく集約したり、置き場所を一元化することで、修正が一箇所で済むようにしてメンテナンスコストを下げる。(二重メンテ、複数メンテを撲滅する)
    ・「マニュアルを修正して周知する」をやるメリットと、やらないことで起こるデメリット(従業員が混乱して問い合わせ対応が増加する)を実感してもらう。
    これらがなければなかなか皆さん動かないと思います。

    当初から問い合わせ内容の分析を重視されていたようですが、JSMの問い合わせ分析の手法、ツールなどあれば知りたいです。またユーザーの自己解決率などは計測されてますか?

    ・元々ある機能であるレポートやダッシュボード機能を利用しています。
    月次の集計についてはフィルタ機能で横断的にチケット情報をエクスポートしてスプシに取り込み、ピボットテーブルなどで分析しています。
    ・ユーザーの自己解決率も可能な限り計測しています。間接的になりますがナレッジの閲覧件数です。(JSMで記事を見て、「解決しました」ボタンをわざわざ押してくれる人は少ない)。また、起票されたチケットに対して、「ナレッジがなく起票された」と「ナレッジがあるのに起票された」を分類して、それぞれナレッジ整備のアクションを取っていたりします。

    なお、月次の件数推移を追いかけ、増減があればその原因を探ります。

    ポータルでは何個くらいのリクエストフォームを提供いていますか? フォームの値からその後の対応を自動化していくケースはありますか?

    ・ポータルは10程度、リクエスト(フォーム)タイプとしては、約180程度です。
    ・「フォームの値からその後の対応を自動化していく」ケースはあり、まさに今強化しています。

    オフラインでのお問い合わせの需要もあるのかな?と思っています。オフラインでの統合ヘルプデスクのような運用は行っていらっしゃいますか?
    もしくは、オフラインでは受け付けず、すべてJSMに寄せるような構想でしょうか?(なかなかオフラインでのお問い合わせ要望もあり方向性に悩んでいます)

    会社として毎日出社を方針としている(子育て中など事情があったり、エンジニアについては除く)こともあり、大崎オフィスではオフラインで対応するITヘルプデスクの窓口があります(ここも大事にしています)。窓口で受け付けたものも、記録やその後の対応を目的としてチケットに代理起票しています。(窓口でセルフで受け取れる備品の貸与などは除く)

    atlassian intelligenceの機能がpremiumのjiraとjsmで使えるかと思われますが、活用されていますか

    JSMでは一部利用しています。チケットの要約や、フィルタ・自動化の作成にはあまり使っていませんが、「バーチャルエージェント」については急に賢くなり実用的になったので、これから全社で利用推進していくつもりです。

    既存のask窓口(Workplace, Slack, Googleフォーム)を閉鎖しJSMに1本化したとのことですが、抵抗勢力はいましたか?

    ・抵抗勢力らしいものはいませんでした。あくまで、自チームから初めて、データやメリットを示して関係チームに提案したり、「やりたい」というチームをサポートするスタンスであるため、やりたくないチームに対して勝手にフォームを閉じる、みたいなことをしていないのが理由だと思います。
    ・従業員に対しては、移行による混乱がないようにちゃんと動線整備しました。

    JSMできた問い合わせの分析はどのようになって行っていますでしょうか?

    (8と同様)
    "・元々ある機能であるレポートやダッシュボード機能を利用しています。
    月次の集計についてはフィルタ機能で横断的にチケット情報をエクスポートしてスプシに取り込み、ピボットテーブルなどで分析しています。
    ・ユーザーの自己解決率も可能な限り計測しています。間接的になりますがナレッジの閲覧件数です。(JSMで記事を見て、「解決しました」ボタンをわざわざ押してくれる人は少ない)。また、起票されたチケットに対して、「ナレッジがなく起票された」と「ナレッジがあるのに起票された」を分類して、それぞれナレッジ整備のアクションを取っていたりします。

    なお、月次の件数推移を追いかけ、増減があればその原因を探ります。"

    導入パッケージを作る際の苦労話がありましたら、お聞かせ願えますでしょうか

    自分たちで実践したものをテンプレ・パッケージ的に落とし込んだことと、なんだかんだ各チームに提案する→フィードバックをもらう→パッケージを改善する、といった感じで取り組んでいるので、特段の「苦労」みたいなものはないです。
    ただ、JSMそのものの機能が複雑であったり、「チーム管理と企業管理って何?」みたいな質問に答えるのに苦労したことはあります。

    ビジネス部門においては、カルチャーインフラチームからメンバーが兼務し、中の人として活動したとのことですが、
    ビジネスの人が「Confluence整備はカルチャーインフラの役割」と他人任せになるような副作用はなかったでしょうか。

    はい。兼務に関してはそれはなかった(今もない)認識です。
    そのメンバーの兼務先チームが、「ビジネス組織内のナレッジマネジメントを推進する」役割を負ったチームであり、「そのチームの人」としてうまく動いてくれています。
    実のところ、Confluence全社導入当初、他ツールからの移行期には、ビジネス組織内でも体制が確立されておらず、こちらが主体的に動かなければ物事が進まないという状況はありました。(移行作業でこちらが手を動かしたのもその一つです)こういった課題があったのも、兼務で一緒に進めようと意思決定した要素の一つです。

    チェンジマネジメントのお手本のよう社内の利活用推進をなされていると感じましたが、
    チェンジマネジメントのフレームワークとして意識したものはございましたか?

    正直に申し上げると、「いいえ」です…汗。何かを「強く改革する」というよりも、「積み上がってきている組織課題・負債」の解決というスタンスで挑んでいたと思います…振り返るとこのフレームに近い動きをしていたと思います。
    JSMの導入に関しては、それまでのaskanyの運用が活きていて、Confluenceの導入に関してはSlack統合の経験が活きていて、結果的にはこういったフレームが当てはまるような動きになっていたのかな、と思います。

    わカルさんが回答できない場合に、サービスデスクを検索してもらっているとのことですが、
    サービスデスクの検索で解決できるケースはどのくらいあるのでしょうか。また、どういう質問は解決できるのでしょうか

    前提として、わカルさんとサービスデスクは同じナレッジ(Confluence記事)を参照しています。全体的には、わカルさんで答えられない場合は、サービスデスクでも自己解決できるケースは少なく、実際にはチケット起票してもらう流れになっていると思います。
    ・サービスデスクの検索で解決できるケースはどのくらいあるのでしょうか:検索で自己解決してしまうようなケースを計測できず、計測できているデータは様々な要素を含んではいますが、2024年1月と11月比で、ヘルプデスクでは問い合わせ件数が半減しています。
    ・どういう質問は解決できるのでしょうか:手続きが決まっているような、一問一答の「質問・問い合わせ」に向いていると考えています。ケースバイケースであったり、コメントでのラリーが続くような「相談」に当たるものは自己解決は難しいと思います。

    AI(アトラシアンインテリジェンス)の活用はしていますか?使用している場合は活用事例を教えてください。

    (11と同じ)
    JSMでは一部利用しています。チケットの要約や、フィルタ・自動化の作成にはあまり使っていませんが、「バーチャルエージェント」については急に賢くなり実用的になったので、これから全社で利用推進していくつもりです。

    やはりConfluenceの効果を経営に理解してもらうのはなかなか難しいですね。何かいい術があれば聞きたいです。

    当社で言えば、Confluenceそのものの必要性は理解してもらっています。
    Googleドライブはカオスで、ここに統制を入れ再構築するコストは測りきれない。Googleドライブと棲み分けしつつ、Confluenceに一元化したり、インデキシングすることで、「必要なファイル・ナレッジへのアクセスに迷わなくなる」みたいなことかと思います。
    当社で言えば、ConfluenceがあるおかげでJSMの活用も進みask件数の減少が見られたり、またConfluenceがあることでわカルさんと連携ができているので、Confluence不要なんじゃないの?という声は今のところ出ていません。むしろまだ使い倒せていない。

    ただ、Confluenceのプレミアムプランに関しては、その価値というか、「プレミアムじゃないとダメな理由」を経営に理解してもらうことはできませんでした・・・

    RAGでいうと、コンテンツを書いているのに、正しくヒットしないなどがあると思いますが、
    どのようにチューニングしていますでしょうか。工夫している点があれば教えてください。

    「人間にとってわかりやすい」と「AIにとってわかりやすい」の両立を目指していて、そのお左方をまとめ、GoogleからConfluenceにマニュアルを移行する際に、形式を整えました。
    ・見出しをつけて構造化する
    ・画像に頼らずテキストでも記載する
    ・「上記の」「前項の」など、AIにとってわかりにく表現を避ける
    などです。これは現在、マニュアルのオーナーチームにも展開し、追加・修正の際に意識してもらっています。

    わカルさんが、もしかしたら間違った回答をしている可能性があると思いますが、どのようにケアしていますでしょうか。

    ・ユーザーからのフィードバックの仕組み:わカルさんに「違うよ、○○だよ」と答えると、管理者側にそのフィードバックが届く仕組みになっています。それを見て、必要があれば修正対応します。
    ・ログ調査:定期的に回答をサンプリングし、正答・誤答、ゼロ回答などをチェックし、必要なものに対応する運用を開始しています。

    コンフルエンスのスペースはどのような粒度で作成していますか?意図と合わせて教えていただきたいです。

    前提として、この部分はまだ手探りであり、ベストプラクティスとしては確立されていません。スペース作成権限は絞っていますが、方針としてはガチガチに定めないようにしています。
    ・全社で利用するポータル・マニュアル置き場:管理側で完全に統制をとっています
    ・チームスペース:各組織の本部・部・課相当の単位で、そのスペースを利用する人たちが使いやすい粒度で立ててOK としています。
    ・プロジェクト:こちらもプロジェクトメンバー次第、ということにしています。

    全社員、あるいは職種ごとに広く「見る・使う」コンテンツは統制して揃えた方が良いが、そのほかは「使う人たちが使いやすいように」という意図です。

    ConfluenceはPremiumでないとアナリティクスが使えないのでページ単位のアクセスログでユーザーが見えないはずですが、それは必須要件にはならなかったのでしょうか?

    ViewTrackerというアドオンでカバーをしております涙(premiumのアナリティクスの方が使い勝手は良い涙涙)

    わカルさんの開発はどのような体制でやっていますでしょうか。CIO 配下にコーポレート向けの開発をする体制があるのでしょうか

    CIO直々のPJとして、初めは業務委託によりプラットフォームもメンバーも揃えてスタートし、途中から私(yo)も参画しました。社内リリースができ、一定の成果が出てきたところでプラットフォームもメンテナンスも内製に切り替えています。現在もCIOがちょこちょこ開発しつつ、カルチャーインフラを中心に運用推進しています。わカルさんにはあまり関わっていませんが、CIO 配下にコーポレート向けにSalesforceやその他の開発をする体制もあります。

    全社アナウンスを自動化したりしていますか?(confluenceで書いて、slackで自動で周知とか)

    自動化までは行なっていない状態です。
    ・Confluenceのテンプレートを使ってアナウンスを書く→全社ポータルに対象のターゲットごとに一覧で記載される
    ・⇧その記事を元にSlackのアナウンスチャンネルに書く
    という運用を行なっています。
    自動化はコストが低くなるのですが、それぞれのプラットフォームでのアレンジが効かなくなるデメリットがあります。

    ただし現在では、「重要な情報なのにConfluenceに書かずにSlackにだけ投稿してしまう」「Slackだけ見られて結局Confluenceの記事が見られない」といった課題があり、自動化を始め新たな運用を組み立てる必要があると思っています。

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